丸く黄色の月が桜の木を妖艶にうつしだす。
少し怖いくらい。


「また、戻ってきます。」
桜に一礼し、私は踏み出す。


大きな荷物をもつ右手は重く、だるい。
でも、すぐに自由になれる。

希望に満ちた夜。