「よく話しかけられますね…」


私は、そう言ってその場を走り去った

遠くから聞こえるのは

連先輩の声と悠月の声


路地の間に入りボーッとしていると

パタパタと走る音がして

見てみるとそこには…


「どうしたの？！」


連先輩だった。

「突然行っちゃうからびっくりしたよー」

「連先輩は…私のこと好きって言ってくれましたよね…」

私からの質問にびっくりしたがらも
「うん、好きだよ」

と言った先輩。

「じゃあ、なんで…女の人と歩いてるんですか？
自習室に居たんですか？な、ん、で、私に話しかけるんですか？…」

ぽろぽろと頬に涙がつたう


「自習室に居た女の人といましたよね？」


「えっ？ちょっと美弥ちゃん勘違いしてない？」

先輩の言葉が理解できなかった。

「どういうことですか？」

「じゃあ、こっち来て」

と言って私の手を引っ張りさっきいた事ろまで連れてくると

「この女は俺の彼女とかそういうのじゃないよ？」


連先輩は女の人の指差していった

すると話さなかった女の人が口を開いた

「ぇ？彼女？！なわけないじゃん！」


え？わけがわからない。

理解ができない

「美弥ちゃん、この人は俺の"姉貴"」

「え、…」

じゃあ、私の勘違いで勝手に間違えて連先輩に怒ってたってこと…？

「ごめんね、勘違いさせて連と私は兄弟で
私が自習室に居たのは私、明日からあの学校で働くのよ。
教師じゃなくて事務のやつだけどね」

あぁ、そうだったのか…

安心した…


「ごめんなさいこちらこそ勝手に勘違いしてわけわかんないことしちゃって」