「あ、総長! お疲れ様です!」

「いってらっしゃいです!」


「あぁ」



部屋から出て階段を降りると沢山の人がいた。



そして龍牙に気づくとみんなしている事をやめて挨拶をする。




……何、ここ。




「愛奈さーーーん」


『あ……』



ただただ少し歩くのが速い龍牙の後をちょこちょことついて歩いていると名前を呼ばれた。


声のした方に顔を向けると湊がにこにこしながら手を振っていた。


それに遠慮がちに手を小さく振りかえし、倉庫を後にした。






「愛奈ー、早くしろよー」


倉庫の前には黒くて大きな車がとまっていて、助手席からは航が顔を出していた。


『……?』


首を傾げながら車に近づくと後ろのドアが開いた。


「乗って」


そこにはもうみんな乗っていてちょっと狭そうに見えた。