『部屋に戻って手当てして……もう死ぬのか、って思った時に助けてくれたのが、陽向達だよ。だから、ありがとう』



最後のありがとうは、みんなを見て、きちんと言った。



そうするとみんな、俯いていた顔を上げて優しい顔で微笑んでくれた。




ーーー…



それからはみんな、またそれぞれ色々な事を始めて、わたしはまたぼーっとただソファーに座っていた。





「よしっ!じゃあ行くかー」


突然航がどこかへ行くのか、伸びをしながら立ち上がった。



「久遠。ワゴンでお願い」


「了解」


と思ったら何故か航に続き次々と立ち上がり扉に向かって歩いていく。


何事かと思いながらも首を傾げていると目の前に龍牙が来た。


『……?』


「行くぞ」


訳がわからないまま立たされ、そのまま腕を引かれながらも部屋を出た。