「…わりきってんだよなぁ、そこのとこは」

あたしはベッドの上に四枚の諭吉を投げて、同時に飛び込んだ。
スプリングが軋む。さっきみたいな甘い音じゃない。ただの、緩いバネだ。

ぼんやりと天井を眺める。うつらうつらと瞼が降りてくる。

眠い。いつも、相手が帰ると眠くなる。

今寝ると、絶対夢を見るから。だからあたしは眠りたくない。

でも抑えきれない眠気と倦怠感があたしを容赦なく襲い、それに耐えきれなかったあたしは今日も眠りについてしまった。

ゆっくりと引きずり込まれる。今日は、いつの夢だろう。