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あの電話から一週間がたった。
消せばいいのに、未だにあたしの携帯にはあの着信履歴が残ってる。
時間がたつにつれて、気になる気持ちは大きくなった。
学校の帰り、いつもの様に知恵達とカラオケに行く。でもやっぱり、どこか集中できない。
「次何?また倖田來未じゃん」
「あ、あたしあたしー!」
「知恵、倖田來未制覇するつもりかよっ」
みんなのやり取りを横目に何度も同じページを開いたり閉じたりしていたが、ふいにバイブが鳴った。
心臓が跳ねる。
ディスプレイを見るとそこには久しぶりの『佐倉さん』の文字。さっきよりも大きく心臓が跳ねる。
「ちょ…ごめん」
倖田來未を熱唱する知恵の前を横切り、あたしは盛り上がる部屋を出た。