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時期が時期だからか、新幹線のチケットはすぐに取れた。
実際中もがらがらで、自由席でもゆとりがある。
あたしは適当な席に腰かけて、軽く深呼吸をした。
…あの電話の後、あたしはすぐに駅へと向かった。
マモルの住んでる場所まで、新幹線で約四時間。飛行機で行こうかと思ったが、新幹線の方が駅に直結しているので新幹線を選んだ。
マモルが駅まで迎えに来てくれるらしい。
見つからないんじゃないかとか、そんな心配はなかった。
マモルなら見つけてくれる。そしてあたしも、マモルなら見つけられる。
変な自信が、あたしにはあった。
新幹線が動き出してから、あたしは視線を窓へと移した。
少しずつ景色が早くなる。ビルの多い風景。マモルに近付くにつれ、この景色は緑に包まれたものに変わるのだろう。
緊張はなかった。
あったのは、微かな安心感と、大きな不安。
あたしは小さく決意していた。
マモルに会ったら、全部話そう。
あたしの本名も、佐倉さんとの関係も。
そして、"サクラ"さんとのことも。