……………
「サクラちゃん、学校は?」
「…創立記念日」
「それ、一週間前にも聞いたきがする」
しょうがないなぁと笑いながら、ほんとは全くそんなこと思ってない斉藤さんがあたしの側に来た。
「駄目だよ、ちゃんと学校には行かないと」
「わかってる」
「わかってない目だなぁ」
でも、その目がそそる。そう言いながら、斉藤さんはあたしの唇を求めてきた。
目を閉じて、求められるがままに流される。
目を閉じたらわからない。今、誰に抱かれてるのか。今、誰が側にいるのか。
別にそれでよかった。
別に誰を求めてるわけでもない。
ただ、寒いだけだから。温めてくれれば、それでいい。
それらが全て、あたしの傷となっていった。
痛まない傷。
火照る身体と軋むベッドだけが、妙にリアルだ。