僕は今日も病院に来ていた
角を曲がろうとしたら

ドンッ

誰かにぶつかった
下を見ると…

いつも僕が見ている
女の子が倒れていた

声を掛けようとしても
頭が真っ白になり

「君の名前は?」

といきなり聞いてしまった

彼女は無視して立ち上がり
立ち去ろうとしていた

「ま、待って」

僕が声を掛けると彼女は振り向き
「何かご用ですか?」

と冷たい目をして聞いてきた

「あ、いや、名前…」

僕がそう呟くと

「杏樹」

といい立ち去った