体育館へ行きすぐに入学式は始まった。
左隣に居たのは明らかに怖そうな
ヤンキーっぽい人。
確か私の前の席だった人だ。
髪は明るい茶色で
ワックスでしっかりとセットされていて
男らしく顔も整って綺麗だがちょっと厳つい目
それに制服は着慣れたような感じで
立派に着崩れている。
男の子は苦手というか好きではなく
全くと言っていいほど興味がない。
しかしここまで厳ついと…
興味の問題より怖いと思ってしまう

あまり意識しないように下を向いていると
隣から低い声がした。
左隣を見るとヤンキーそうな人が
こっちを見ている。
「え?」
思わず声が漏れてしまった。
ポカーンとしていると彼が
「お前名前は?」と問いかけてきた
「え、あ、陽奈…です。」
あまりに緊張して怖かったので
声が震えてしまった
すると彼は小さく吹いて笑った
その笑顔はさっきとは違い
綺麗で可愛い笑顔だった。
でもやっぱり男の子は見掛けによらない。
きっと裏があり怖いんだろうなと思ってしまった
「お前緊張しすぎ。よし、陽奈な!
俺は佐久間翔汰。よろしく」
「佐久間くんよろしく」
なんか嫌だな…
やっぱり怖い。
「翔汰でいいから」
「翔汰くんね」
「くん要らね。」
「翔汰ね」
なんかおかしくなって笑ってしまった
とりあえずこんな話をしていたら
入学式も終わり教室に戻った。