問題はここから。

 今度こそ、思いつく限りの告白のための演出を準備しなきゃならない。

 誤解が解けた俺は安堵感からか、急速に頭が冴え渡り告白のシナリオを頭の中で次々と書きつづっていく。

 秒針が一回りするころにはすっかり長編大作が完成。

 全世界の恋する男の子がうぇっくうぇっく、いいながら涙流して感動すること間違いない。

 でもって女の子は瞳をうっとり、とさせながらほぅ、とため息をつくのさ。

「私もこんな告白されてみたなぁ」

 なんて、両の手で頬の熱を取りながらつぶやいたりなんかして、ね。

 あとは時間を作れるかどうかなのだけれども……と、そうこうしている内にまゆみが休憩室から着替えを済ませて出てきた。

「じゃぁおつかれさん」

「うん。草太はあと2時間だっけ? がんばってね」

「おぅよ。ありがとさん」

 ほら、いつも通りのやりとり。

 よしよし、大丈──