「はっ!!そうかっ!!」


イフリートはアシュラフを睨む。


「カリフっ!!貴様俺に何をしたっ!?

 あの時、俺に呪いをかけただろっ!?」


アシュラフはイフリートを黙って睨みつけていた。


「答えろっ!!カリフっ!!」


イフリートがアシュラフの胸ぐらを掴もうとしたその時…



「はいっ!!そこまでよっ!!」


美里が二人の間に割って入った。


「んふ♡それ以上やると、二人共頭から水ぶっかけるわよ♡」


出た…。


美里の最後の切れスマイル……。


そこの二人、それ以上やると本気でヤバイよ?


葵はその恐ろしさは身をもって体験済みだ。


「まぁ、何か事情があるようだし?

 葵ちゃんも悪いみたいだし?

 お掛けなさいな♡お話を聞きましょう?」


美里はニッコリと笑って二人をソファーに掛けるよう即した。


どうやら、この雲行きは葵にとって最悪の雲行きのようだ。


呆然とその場に立ち尽くす葵に美里の激が飛ぶ。


「葵ちゃん♡あなたも来るのよっ!」


「は…はいっ!」


ジ・エンド……



「………」

「………」

「………」


沈黙がこの場を包み込む。


「さ…誰からお話してくれるのかしら?」


「………」

「………」

「………」


誰も口を開こうとはしない。

もちろん、葵もそうだ。


「……いい加減にして頂戴♡三人共♡

 ねぇ?葵ちゃん、これはどういいう事かしら?」


えっ!?あたしっ!?


唐突に美里に名指しされ心臓が口から飛び出そうになった。

いや、大袈裟じゃなくて本当に。