思わず感動の声を漏らすと、
「ハム子」
隣から声が聞こえ、急にふわりとなにかに包まれた。
目の前の光景は、さっきまでキレイな花火だったのに。
いつの間にか目を閉じた緒方くんの顔がすぐ目の前にあって。
驚いて目をぱちくりさせてると、チュッという音とともに、ゆっくりと唇に触れていたものが離れた。
「…………」
そして、緒方くんの顔が離れる。
呆然としてる私と、目が合うとニッと口角をあげて笑った。
「目は閉じろよ」
なっ……なっ……!!
キスっ!!!
わなわなと震える私はきっと、顔が真っ赤で。
そんな私を見て、ニコッと無邪気に緒方くんが笑った。
そんな笑顔を見せられても、私は余裕なんてないくらい心臓がバクバクしてる。