「あははっ、まぁな(笑)」

「あ、そうだ」

拓馬は笑っていたのを止め、
何かを思い出した様子。

「その美結ちゃんって子がな？補習を今日からひとりでやるらしいんだけど…」


ふーん。さすがバカ。


「お前さ、放課後教室いてくんね？」


……は？

なんでそうなる？



「いや、俺別に教室残っててもすることねぇんだけど」

俺は補習なんてないしな。当たり前に。


「いや〜…俺さ、ちょっと美結ちゃん気になってるんだよね！
今までとは違う感じなんだよ！」


「お前、女ならいっぱいいるじゃん」

こいつ、かなり遊んでるからな。

垂らしだから。


「その女たち全部切っても良いくらい本気なんだよ。周りできゃーきゃー言ってる奴らと美結ちゃんは違う気がするんだ」


拓馬のやつ、目が本気だ。


「まぁ…別に教室にいるだけで良いんならいても良いけど」


こんな目で言われて断るほど
俺も酷くねぇ。

「おー！！さんきゅ！じゃあ放課後俺お前に会いに行く設定で教室行くから！

じゃあな！」



「……それだけのために来たのか」