「とりあえず、片桐の良いところを挙げていこうと思って」


「まぁ初めの一歩ってところか」


私は無い脳味噌を捻って考える。


「片桐は『知的』で、『気が利く』。そして、『優しい』し、『イケメン』」


「珍しくまともなこと言うじゃねぇか。どの言葉も俺の為にあるような言葉ばかりだな」


「…ってのがクラスメイトのイメージでー…実際は」


「やっぱりか。お前の口からそんな綺麗な言葉が出てくるとは思えねぇからな」


私は執事の口からそんな言葉が出てくるとは思えねぇだよ。


「疑う前提で聞いてたんだね。普通に納得なんだね。悲しいね」