そして 今の両親と出会ったのは
3歳で 施設へ行き
5歳の春のことだったそうだ。



ホントの父が
数年後 引き取りたいと 家へと来たそうだが
あたしが『ここにいる!』
と 言って 聞かなかったそうだ。


・・・その光景
脳裏に覚えてる


夢かと思ってた。


知らない叔父さんが いっぱい
お菓子や玩具をもって


「菜摘ちゃん!うちに来ない?」


って…。


現実だったんだ。


・・・・・


「あたしって 産まれてこなかったら
良かったのにね!
父さんや母さん…
あたしの事で色々心痛もしたでしょ?」


学生時代は 迷惑もいっぱいかけたよね。


「そんなことないわよ
子供が出来ない私たちにとって
あなたが来てから 毎日が楽しくて…
それなのに こんなことになるなんてね」