そんなことを口にすれば喜ぶ彼。 こんなことでと呆れてしまう一方、温かい人に腕を回す。 ――寒いから。 雨が降って寒いから、湯たんぽ代わりに彼を抱く。 「ミナナ、あったかい」 「生きてますからね」 「俺と生きているからだね。――ミナナが傍にいて、初めて生きた心地がするよ。愛している」 「まったく、あなたは」 そう言って、彼と過ごす日が続いていくんだ――