「ねぇっ!ひかりん」

「えっ…、何」

「付き合ってくれるのお??」


付き合う…。

まだ好きとか分からないし、ホントどうしたらいいんだろ。

ノリとか思ったら違うし…でもこれって遊ばれてるとしか思えない…。


「あのさぁ、僕…軽い男嫌いなんだよね…」

「え?? 俺、軽い?」

「うん。でもいいよ。付き合お」

「えっ♪ いいのっ?!」


とりあえず彼氏作っとけば、瑠那にも喜ばれる。…と思う。

だからとりあえず付き合ったほうがいいよね。

なんだかんだ言って多分優しいし…。


「じゃあさっ! 明日、一緒に登校しようねっ!!」

「え…あ、うん」

「明日、8時にひかりんの家迎えに行くからっ」

「え、あっ」

「じゃ、また明日!!」


なんなんだろう。

迎えに来る? てか僕の家知ってるの??

もう訳わからない。

でもこの人が僕にとって、“2番目”に好きな人になるといいな。


そう思いながら、ヘッドホンをつけて帰り道を1人で歩いた。