「うぇっ?! 光理、ほんと?」

「え、うん…まあ…」


付き合ってるのは否定出来ないというか、しないんだけど…

こんな人がいっぱいいるところで…


「え!嘘、凌駕~?」

「凌駕ぁ、まじでぇ?」


僕が瑠那と喋っている間に女の人達に囲まれている凌駕さん。

やっぱり人気者なんだな…。

僕は黙ってその場から離れた。


「ちょっと、光理?」

「え、まって!ひかりん!」


瑠那と凌駕さんを無視して来た屋上は誰もいなくて1人きりになれた。

朝の日差しが僕をまぶしい位に照らす。

その感覚はとても居心地悪くて、すぐに日陰に入った。

そしていつもの様にヘッドホンをつける。


心地のいいメロディとその感覚と気持ちよさに思わず目を閉じてしまう。


「眠い…」



最後にそう思ったのを覚えていた。