「ほら!!早くしろよ!」

おじさんが私の腕をつかんで引っ張る。

「いやっ!やめてよっ」

必死に抵抗しても振り払えない。

「愛実ちゃんを離してよっっ」

「うるせぇんだよ、くそがき。」

その時、振り回した刃物が
美波ちゃんの腕に当たり
深い傷ができたのだ。

「いっっったぁぁぁぁぁわぁぁぁぁ」

泣き叫んで痛みを訴える美波ちゃん。

「み、美波ちゃんっっっ!!!」

必死だった。何もできなかった。