すると、騒がしい男子の声の中に低い声が聞こえた。
『どけよ』
その一言で静まる男子達。
そして声の主のために道をあける。
そして、その人は私の前にピタリと止まったかと思えば…
『まぁまぁだな。』
と言った。
すると数秒後に男子からの大ブーイング。
『ありえねぇ!!見る目ねぇのかよ!!』
『そうよ!!仮にも彼女にそんな言い方ないじゃない!!』
『彼女なんだから、もっと褒めてやれ…って、え??彼女?? 』
なぜか乱入した小田さんは、しまったという顔をして、男子達は私と安達君を交互に見る。
そして…『『『『彼女ぉぉぉぉ!!!!?????』』』』
『そんなぁ!!俺の美亜里ちゃんがぁぁぁ!!』
『誰がお前のじゃ、ボケ!!』
『誰がボケじゃ!!アホ!!』
『あ″?』
『なんでもありません。私がアホです。』
男子と言い争う安達君を見ていると笑ってしまう。
着替え終えた女の子達もぞくぞくとやってきて、始まる前だというのに騒いでしまった。
…もちろん、先生にこっぴどく叱られたけど。