「亜美のオムライスはやっぱうまいな」

健太はおいしそうに食べてくれていた

そんなことが嬉しくって私も微笑んでしまう

片付けを終え、健太はビールを飲みくつろいでいた。明日の朝には健太は北海道へ行ってしまうことが、やっぱり寂しくて、仕方がないことだとわかっていても、私は切なかった

「よし、風呂入ろう」

健太は私の手を掴み、お風呂場へと連れて行く

「当分一緒に入れないね」

湯船に浸かりながら私は後ろにいる健太に言った

健太は私の顔の横で

「ごめんな」

私だけが寂しいんじゃないのはわかっている

「ごめんね。健太は仕事なんだから仕方がないのに」

「俺が普通の仕事だったら、亜美にこんな思いさせないのに・・」

「ううん。健太はBlacksの健太じゃないと駄目なの。歌っている健太が好きだから・・」

私はくるっと前に向かされ

「離れてても俺は亜美を思っているから」

健太は優しい瞳で私を見ていた

「私も同じ気持ちだよ」

私達はお互いを必要としている。その気持ちがあるだけで十分なのかもしれない

健太が顔を斜めにして私に近付く。私は目を閉じ健太のキスを受け入れた

何度も何度もキスを交わし、健太の唇が私の首筋に触れ、首筋にもキスをする。私は体が熱くなっていく