…………う、そ?
嘘…………?
嘘、だったら、よかったのに………。
なんでそんなこと思うか、自分でも、よく分かんないけど。
あたしの頭の中は、その思いでいっぱいだった。
あれ………なんか、ふらふらする。
なんで?
目の前のカナタの顔が、妙にぼやけてる。
カナタが、手を伸ばしてきた。
そして、あたしの鼻のあたりに、開いた掌を寄せる。
…………あー、ゆび、ながいなぁ。
形のいい薄い唇が、ゆっくりと開いて。
「………ちょっと、みーちゃん。
息、してる?」
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