カナタはあたしの手を軽く振り払って、笑いながら見下ろしてくる。







「ふぅん？

僕のほかに誰かにも馬鹿にされたんだ。


ああ、お母さん？


どうせ、考え事してたらお風呂も入らないで寝ちゃった、とかそういう説得力のない言い訳したんでしょ」






「ちっ、ちがうよっ！！

いやっ、ちがわないけどっ！！」







そう言うと、カナタはあたしの頭をぽんぽんと撫でた。







「あー、はいはい、わかったわかった。


まったくもう、朝っぱらからそんなに叫ぶのやめなよ。

エネルギーの無駄だと思わないの？


そんな下らないことに貴重なカロリーを空費するくらいなら、学生らしく勉強に使いなよ」







くーっ、どーやったらこんなにも他人がカチンとくるようなセリフを思いつくんでしょうねっ！？





それこそ脳みその無駄遣いってなもんじゃありませんかっ！！？？