そんなあたしの気持ちにカナタが気づくわけもなく、変人大魔王は困ったように眉根を少し寄せて、話し続ける。







「ほんと、驚いたよ。


だから僕、それは犯罪だ、やめとけって、ちゃんと忠告してあげたんだ」








………女の子から告白されて、犯罪だと諭すなんて、さすがというか、なんというか………。




ずれすぎだよー。







「そしたらさ、犯罪でもなんでもいいから、とにかく、付き合ってくれなきゃ今ここで死ぬって」







おー、強いな!!







「さすがに、目の前で死なれちゃ、後味わるいもん。


だから、分かったから落ち着けって言ったんだ。



そしたら、ものすごーく嬉しそうに、じゃ付き合ってくれるんですね!?って。


で、気がついたらそういうことに」









……………はぁ。




そういうことか。








「で、付き合ってるってことになっちゃったのね?」





「うん」







なんだよそれー。



びっくりさせんなよー。







「じゃ、早くケジメつけなよ?


このままずるずるいっちゃったら困るじゃん。


鉄は熱いうちに打て、でしょ?」







あたしは至極まっとうなアドバイスを与えた。