「美桜ー入ったよー!」

空が赤くなるころ、 私達の仕事が始まる。

私は吉原の女郎だ。

女郎といっても、格下の、どこにでもいる娼婦だ。

私は着物の襟をより抜くと、客が待ってる部屋に向かった。