「それじゃ、つる葉ちゃん行こっか!お座敷がんばって!!」

そういってつる葉ちゃんの肩をたたく。

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格子の外を見ながら客を待つ。

この店は吉原の中でも大きい方だから、私の横にも五十人くらい座って、男を誘惑している。

ときどき思う。

ここの女たちは、たがいに傷をなめあい、そして、たがいに潰し合いながら生きている、と。

根性だけでは生き残っていけない世界。

「お前年いくつだ?」
一人の男が話しかけてきた。