「うそ・・・」
手が震えてる
信じられない
「採用通知」
何で?
私 まだ18歳の高校生
親はなぜか大学に行かせてくれなかった
私も 勉強は苦手で行くきもなかったんだけど
就職も嫌がった
普通 喜ぶと思うんだけどな~
でも この会社ならOKが出た
パンフレットを見て ビックリ!
県で1.2を争うほどの大手メーカー
N&M株式会社
落ちるの覚悟で受けてみたら
合格!?
あり得ないんだけどーー
この時から 私の人生は狂い始めた
私以外の大人が知っていた企みに どんどんはまって行った
大学に行けなかった理由
就職を嫌った親
そして N&Mの就職
私は1年後知る事になる
案の定入社してみれば 大学卒の人ばかり
私だけが高卒だった
怪しい・・
所謂 裏口入社?
まさかね~
私に限って・・
不安になりながらも 先輩達は優しかった
だから 続いている
ちょうど1年目になった
私 城井 春菜(しろい はるな)19歳
「社長!」
課長が急いで席を立ち 社長を迎える
「今日は どーされました?」
社長は周りを見渡す
皆緊張してるのか 誰一人話さない
社長に視線を集中している
先輩なんて 目がハートになってるし
恋している目
社長は 何もかもがパーフェクト!
顔良し 頭良し スタイル良し
皆が信頼している
私は あまり社長に興味がなく 仕事をただこなしていた
「春菜!」
先輩の方を見ると 相手には見えないように パソコンで隠しながら 指をさしてる
指してる方を見ると 社長が私を見ていた
何だろう?
頭を少し傾げる
何の反応もしないまま 社長は出て行った
私何かしました?
社長が出て行ったら 一気に皆ため息をついた
「緊張した~」
「何か 最近 偵察多くない?」
そう 去年から 社長自ら偵察に来るようになったらしい
私は 去年から入ったから それが普通なんだけど
皆は違うらしい
「さっき 春菜の事 見てたよね~。もしかして 気にってるのかな?」
先輩の言葉に驚いた
あり得ないから
「喋った事無いのに ないですよ!」
わからないわよ~と言う先輩
私を可愛がってくれる 翼先輩27歳
「そう言えば 面接の時も何も言わなかったな~」
翼先輩は私をガン見
「面接?面接で社長に会ったの?」
「はい。」
皆同じだと思っている私は 翼先輩の問いが不思議で仕方がない
「社長は 普段面接に出ないわよ。」
え?
たまたま 暇だったのかもしれないし