「ありがと。 先生のおかげで立ち直れたみたい」 「そうか。それなら良かった」 秋の匂いの中、二人で立ち尽くした。 「ねぇ、先生。 次に会う時は、もっと大人の女になってるからね!」 「そっか。そりゃ楽しみだー」 「何その棒読み!ムカつく――!!」 そうやってじゃれながら別れた。 最後は笑顔を見せてくれた事に心底ホッとした。