「おいで?」


「はい。」


暗闇の中で私の手を探されて、その手を引かれてついていく。


中に入ると、電気もつけていないのに、部屋の中はすごく明るかった。


「うわぁーっ。ここから、見えたんですね?」


秘密の部屋にある、大きなガラスの窓。


そこからは、さっきまでいた、お祭りの会場が見えた。


人がいっぱいで、どこを見ても人だらけ。


部屋が明るかったのは、このたくさんある屋台の光が、ここまで届いていたから。


「会長はこれを見せたかったんですか?」


「えっ?ククッ………まさかっ!」


なんで、そんなに大笑いするんですか。


「こんなん見て、何が嬉しいんだよ。」


た、確かに…………。