式は進んでいく。


事が起きたのは、式の終盤のこと。


「では、本学の生徒会長、蒼井璃斗からの挨拶です。」


え、蒼井……………?


確かさっき…………。


司会者が生徒会長の名前を口に出したとたん、会場は女子たちの悲鳴に包まれた。


やっぱり…………あの人が蒼井様。


騒がしい中、ステージに上がってきたのは、朝出会ったイケメンさんだった。


あのイケメンさん………ここの生徒会長だったんだ。


それに、モテモテ。


そりゃ、そうだよね。


あんなにかっこいいんだもん。


私には絶対に届かない存在。