さて、教室はどこ?


キョロキョロと周りを見渡してみるけれど、教室は見当たらない。


なんで学校なのに、こんなに広いの??


取りあえず、集団を抜けて歩き回る。


こんなに広いんじゃ、迷子になっちゃうよ。


だいぶ歩いて、私は角を曲がった。



ドンッ。



いったぁ。


「いってぇーな………。」



へっ?


「あっ、あ、ごめんなさいっ!」



誰か相手にぶつかってしまった。


「ったく、気をつけろよな…………。」


ふっと顔を上げた私は目を疑った。


整った顔。


スラッと伸びる背。


綺麗な黒髪。


完璧なイケメン。


「あ、あの、大丈夫ですか??」


心配して尋ねる。