雨の日から数日後、
「村上、家庭科の教科書ある?
 貸してほしいんだけど…」
笹原が教科書を借りに来た。

「いいよー」
って返事をしながら
ロッカーにある教科書を手渡す。

「さんきゅ。渋井が貸してくれなくて…」
なんて、笹原がいってる横で

「人の教科書、
 抱き枕みたいにして寝るからでしょ!」
なんて咲が怒ってる。

「そうなんだ」
って言いながら、
2人のやり取りに笑いが止まらない私。


そんな中、始業のチャイムが鳴り
笹原は急いで自分の教室に戻り
私たちも席に着く。