了解を得るように夕夏と賢夜の顔を見ると、二人共頷いてくれた。

「じゃあ…ご厚意に甘えさせて頂いても、いいですか?」

「ああ、勿論だ。それに炎夏の爆発事件に関しても、なるべく早く向こうの領主と話を付ける。そうすれば炎夏にいる人たちと、すぐ連絡が取れるようになるよ」

「有難うございます…!」

今頃、母はどんな状況なのだろう。

連絡が取れるようになれば、声だけでも聴ける。

「月虹の件については、まだ何も解決はしていない。他国にはまだ被害者がいるんだろう?君たち二人の弟さんも早く取り戻せるよう、俺も出来る限り協力させて貰うよ」

「…!」

周の言葉に、夕夏と賢夜は二人揃って深々と一礼した。


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