「雅嵐?そろそろ行くわよ!」
3階にある俺の部屋にまで聞こえる通る声。

1階の玄関からでかける用意をしろと母親が俺に促せた。

「おう」
素っ気ない返事をして俺は財布と携帯を持ち玄関に向かった。

階段を降りてる途中窓を眺めた。

「心桜...こっちは雪降らねぇよ。」

情けないな。
離れてから8年も経ってんのに初恋が忘れなれないなんて

「こんなんでも高1かよ。」
こんな自分に呆れながら靴を履き、ドアノブに手をかけた。

ガチャリと音を立てて開けた外の世界にはイルミネーションが飾られた景色がクリスマスを覚えさせた。

「ほら、はやく!」