嫌だ。



信じたくないよ。



お兄ちゃんな訳がない。



だって今日も朝逢ったもん。




『里菜、寒くない?』



『大丈夫だよ!』



『そっか。気をつけてな!』




そう言って頭を優しく
いつもみたいに撫でてくれてた。




あたしはお兄ちゃんに
そっと近づいた。




「お兄ちゃん…どうして…」




あたしの声は明らかに震えていた。





「垣谷」





星也は一言呟いた。