「今の見た?スゲー!」



「あの金髪の奴、何回かプロバスに載ってたよね!?」



ピカ先輩が決めた瞬間、突然高い声に叫ばれ、ビクッと肩を震わる。



振り返ると、公園のフェンスの向こう側に、四人のチビッ子。



手にはバスケットボールが握られている。多分、この辺の小学生かな。



一旦バスケを中断させると、チビッ子達がこちらに来る。



「お兄さん達プロ?」



「違うばい、まだ高校生」



雑誌に何度か取り上げられているらしいピカ先輩は、チビッ子達からも大人気。



「茶髪のにーちゃん、スゲェボール捌きだね!俺ガードなんだけど、マジ見本にする!」



「え………あ、おう、ありがと」



一人のチビが目を輝かせて俺に話しかけてきて、なんだか照れ臭くなり、ポリポリ、と頭をかく。



チビッ子達から見れば、きっと俺やピカ先輩もデカイ選手なんだろうな。



見上げてくる澄んだ瞳に、なんか可愛くて軽くキュン、ときた。