ホテル近くのストバスへ辿り着くと、まずはチーム分け。



それぞれの能力バランスを考え、俺は泰ちゃん、秀吉キャプテンとのチーム。



「じゃあ行くばーい!」



言い出しっぺのピカ先輩がいる向こうチームからのオフェンススタート。



1on1を得意とする俺が必然的にピカ先輩につく。



「97勝97敗72分け、勝ち記録更新さしてもらうけんね!」



「これだけは負けらんないっしょ!」



ピカ先輩がボールを自在にハンドリングさせるのを、盗るチャンスを見計らいつつ見つめる。



ピカ先輩にオフェンスで苦手がないのは分かっていること。



だから、強気に得意コースを突くのがベストな対処法だよね。



ピカ先輩が俺の左肩目掛けてボールを捌いた瞬間を狙い、ステップで体をずらし、そのボールに右手を伸ばす。



バチィィン!!



「あ!クソクソ!椿ちゃん上手すぎ!生意気」



「まあね。1on1の年数は俺が先輩ッスから」



弾いたボールはそのまま手元に戻し、そのままドリブルで攻めて1ゴールゲット。



こうなると、今度は向こうは有ちん先輩を基盤にチームプレイをしてくるだろう。