これで点差は5点。



「よし!ディフェンス一本!」



喜ぶことなく、戻りも素早くオールコートマンツーマンへ。



横浜工業も追い付かれたくない一心の速攻を繰り出す。



後半はスピードが要求される勝負になっていくだろう。この空間の誰もがそう予感していた。



パスワークでゴール下の幹太までボールが渡るが、先回りしていた泰ちゃんにより、足が止まる。



「雨音ぇ!怖がるな、行け!」



「分かってらぃ!!」



幹太が強引とも取れる体勢から飛び上がり、シュートモーションに入る。



「っらぁ!!」



しかし、体の大きな泰ちゃんからの威圧に、ボールはゴールへ嫌われ、空中で舞う。



「っしゃあキタキター!」



ガシィ!ズドォォォン!!



それをいち早くスクリーンアウトしていた行雲先輩が、得意のリバウンド。