水高38-46横浜工業



第2クォーターが終わり、点差は8点。充分に取り返せる位置に。



「有ちんは小柄やけど凄か。俺にはしっきらんよ」



「そう言わずにがまださんかい!後半は頼むよ曜。………小さいから皆忘れとるけどお前もハーフや。身体能力でカバーせんね」



有ちん先輩の言葉に、ピカ先輩も自信を取り戻すような表情になる。



まあ、まずは後半、反撃に、ひとつ目の切り札を使おうじゃないか。



俺はタオルで汗を拭い、視線の先に秀吉キャプテンを捉える。



うちの切り札のシューターは、両腕に着けた黒のハンドウォーマーを捻れを直している。



手首の血液の流れを少しでも良くするように、と暑いのを我慢して着用しているらしいが、相当蒸れて暑いだろう。



そこまで準備してるんだし…活躍してもらうよ。