そして、聞いてるこちらも清々しい気持ちになるようは声で、由貴先輩が告げる。



「うん。望まれなくても、そんつもりよ。お節介でも、私は、支えでいるけん。秀の隣におるけん、安心して」



由貴先輩が躊躇いがちに秀吉キャプテンの手を握ると、キャプテンは少しだけ目を見開き、暫くして、由貴先輩の掌を握り返した。



「うわ、何コレ胸キュン」



「俺等独り身同士手繋ごうか、椿ちゃん」



いや、何が悲しくて男同士で手繋がなきゃいけないんだよ、もっと悲しくなるわ!



手を差し出すピカ先輩の掌をパシッと叩くと、『てへぺろ』の顔を返された。



沸き上がるツッコミたい衝動を俺が心の中に閉じ込めていると、由貴先輩が、ボソッと、今までより聞き取りにくい声で言葉を放つ。



「………っていうか、ホント、秀ってずるか男やし」



「どういう意味だ?」



どういう意味か分かってる感じに聞こえたのは、きっと俺だけじゃないはず。



かまかけるとか…秀吉キャプテン、流石です。