多分、部室にいる行雲先輩以外の五人、皆が同じ疑問を持っている。



そんなハテナが飛び交う部室のドアが、勢いよく開いた。



「それは、行雲がずっと片想いしとった女子に放課後の30分二人きりの勉強会ばしてもらえるこつになったけんたい!」



「うわぁ!ノックしろ由貴!ってか何で知っとるんじゃお前!」



あ、言い忘れてたけど、今部活終わりね。蒸し暑いから、行雲先輩パンイチのままでの出来事なのよこれ。



というか、言うならピカ先輩も上半身裸だし、俺もタンクトップ縛っててヘソ出し状態。



「あんねぇ、今更あんたらの裸に目ば逸らす訳なかやろうが」



流石水高敏腕マネジ、由貴先輩。照れて真っ赤になっていそいそTシャツと短パンを履く行雲先輩に顔色ひとつ変えない。



「ってかぁ?え?ゆっくんの癖に、好きな子ぉ?今日は赤飯やね、椿ちゃん」



「いや、それちょっと違くね?………で?どんな子なの?行雲せ、ん、ぱ、い!」



にじり寄る俺達に、行雲先輩はりんごちゃん状態。これに落ちない女子いんの?男の俺でも落ちそうだけど。