薄紫色のユニフォームは星城。藍色のユニフォームは慧心。



「「「「慧心!慧心!慧心!」」」」



会場が慧心コールで包まれる中、選手が入ってくる。



「うおー…ぎゃん、スゲェオーラ」



いつも緊張とは全く遠い世界にいると思っていた行雲先輩が、ごくり、と唾を呑む。



ピカ先輩もまだ試合前だというのに、鉄柵に手をかけて、興奮を隠しきれないのか、前のめり気味に下を見る。



「慧心は、去年のメンバーが四人と、去年中体連九州大会に出場した柏原がスタメンみたいですわ」



「泰河良く知っとるな。観とったん?去年の県予選」



「はい、水高と慧心の試合を観て、水高に入るん決めたんで。んで、一年生のスタメンは、その、同中なんで」



ということは、泰ちゃんの元中の有明北中のエースがあの中にいるんだ。