「水高も一昨年まではそぎゃん強か高校じゃなかったとやけど、曜先輩とキャプテンを筆頭に、ここ二年メキメキ強くなっとる。」



「で、今年悲願の優勝と本選勝ち取るってわけ!俺と泰河でディフェンスも強くなったし、先輩達を上手く使う司令塔もおるけんね!」



「その為にも、相手の分析はちゃんとしとかなきゃっすね。」



話しているうちにAコートの見えるベンチにたどり着き、一番前のいい位置を先輩達が、その後ろに俺と泰ちゃんが陣取る。



隣には、応援旗を鉄柵に取り付ける他校の部員達。



「慧心高校サイドのベンチみたいやな、こっちは。」



隣に水高の生徒がいて大丈夫なのだろうか、とおろおろするうちの可愛い行雲先輩の口に、チョコを捩じ込んで下のコートを見る。