「相手の学校も上手かよ。去年うちに負けてベスト8で終わった星城高校。一昨年までは六年間連続で本選出とったし」



「まあ、去年星城に頑張りすぎて、先輩達ガス欠で、動けたん俺と秀ちゃんだけで、準決勝で慧心に負けちゃったやーつ?」



「今年は星城がノーシードやけん、一日目からハイレベルなオーダーが出来上がったってことですねぇ」



三人の会話に若干ついて行けない俺は、オーダー表をまじまじと見ながら首を捻る。



「椿ちゃん、オーダーはね、去年の功績から4つのシードが埋まるとよ。左上が第1シード、右下が第2シード、右上が第3シード、で、うちのが第4シード」



「当たり前やけど、強か学校同士の決勝が見たかやろ?やけん、こういう配置になる」



オーダー表を使いながら分かりやすい説明をしてくれる先輩達に、へえ、と声を漏らすように返事をする。



確かに、去年2位の菊地が第2、続いて肥後学が第3に入っている。



「第5から第8のシードはくじ引きみたいやけん、あんま強さには関係なかようや」



勝負の世界とは残酷なようで、結果でこういうオーダーになったりするんだな。