2回戦を難なく勝ち上がり、水高バスケ部はベスト16の位置。




「ぷー!暇ぷー!」



次のベスト8決定戦も出れないことは分かっているから、ピカ先輩は不機嫌MAX。



「次の試合まで時間あるし、他校の試合観に行きます?」



「秀ちゃんと有ちんが次の相手の観に行ってるっぽいしぃ、俺達はもっと強そうなの、行く?」



ピカ先輩が指差したのは、第1シードの慧心高校の試合だ。



「おー、去年の1位で、今年俺達にベスト4にされちゃう学校な。いいねー」



行雲先輩、俄然乗り気。



「行雲先輩、そんか言い方は…。でも、椿も観とった方が良かかもね」



「泰ちゃんが言うならついてく」



まあ、このかわいこちゃんズのお目付け役が泰ちゃんだけとか可哀想だし、明日俺達が当たることになるんだ。観に行く価値はある。



俺達4人はベンチを離れて、Aコートの近くまで歩き出した。