その後の授業も流星先輩のことで頭がいっぱいだった
未悠に言われたこともそうだし…

自分自身怖がってばかりで何も行動できないし…

キーンコーン…カンコーン、


私の学校の終わりのチャイムはとても不規則な気が…
そんなことはどうでもよくて!
私は一目散にグラウンドへと向かってはいつもの特等席に座り

流星先輩のサッカーの練習風景を見る…
私が入っている部活は一つもない
私の同じ学年の子はみんな部活やらなんやらで手一杯らしい

「…今日も頑張ってるな…」

私は何でも口に出してしまうタイプなのか流星先輩を眺めているだけなのに
ひとり言がポツンと‥

「…今日も来てくれてる」

と言う流星先輩の声は女の子たちの黄色い歓声でかき消されてしまい
私たちはただそっと目を合わせることしかできない
でも一年生の時よりもキュンとくることがなくなってきている

私の心は今ごちゃごちゃで誰にどういう感情を持っているのかなんて
まさに迷宮入りってとこ。

オレンジ色の空で…
その空の下には私と流星先輩しかいなくて

「今日も来てたんだ…」
「まぁ…はい!」

何の進展もなさそうな会話しかできない…
私は何故か気まずくなっては流星先輩に頭を下げて
神山の所へと向かった。

今は神山の方がなんか…
安心できるんだ…

「遅かったじゃねえか…」
「サッカー見てたの」
「…普通の女子高生みたいな事すんのやめてくれない?」
「普通の女子高生だし!!」

私が急ぎ足で車に向かえば神山は車に凭れかかって
私を待っていた。
普通に疲れたんなら帰ってればいいのに…

私の家は学校から徒歩で5分くらいしかかからないのに
お父様が「5分の間に何かあったらどうするんだ!」
って…私小学生のころに空手と護身術やってたんだけどな…
と思いつつも涼しいし日焼けしなくても済むから
いいとは思うけどさ…

「まぁ…さっさと乗れよ。」

私はふてくされながら車に乗って家に帰れば
腕を組みながら自身の部屋へと向かった。

___入浴タイム♪

「さっぱりしたー…」

私が頭を拭きながら水が飲みたくなり冷蔵庫を開ければ
少し頬が火照っているためかやけに冷蔵庫の前が気持ちよく思えた

「あれ…?」

冷蔵庫の中をじっくり見てみると昨日神山が食べたはずの兎ちゃんプリンが
冷蔵庫の中に2個置いてあった…



神山が買ってきてくれたのかな?
私は少し食べるのがもったいない気がして冷蔵庫にもう一度入れなおした。
こんなことしてたらまた神山に食べられちゃうかもね…

でも少し嬉しかった