「みんな、ほんとにありがとう、大好きだよ?
また…ゴホッゴホッ…来世で逢おうね?ゴホッ…
じゃあ、その日まで」
といって
萌は一番の笑顔で息を引き取った
「う…そ…」
「萌…」
「もえーーーー」
私は泣きじゃくってしまった
萌…
萌…
萌…まだこれからも親友なんだよね?
また来年海行くんでしょ?
萌、また来年も体育大会同じ種目にでるんでしょ?
ねぇ
萌…
返事してよ…
まだ萌あったかいよ?
生きてるでしょ?
ねぇ、萌!
いつもみたいに笑顔で私を呼んでよ…
「隼人...」
「奈菜、大丈夫だ」
「なんで、萌なの?」
「萌じゃなくてもよくない?なんでなんで...」
「奈菜...」
わかってる
隼人に聞いてもわかんないのはわかってる
隼人も知りたいのはわかってる
でも、でも
やっぱり誰かに聞かないと自分をコントロールできない気がする
萌...
なんで...
「奈菜ちゃん達
また、後日伝えるね」
「わかりました」
お葬式...
嫌だ嫌だ
萌は死んでない!
なんかの間違いだよ…
「では、失礼します」
遊羅のその言葉で礼をして部屋をでた
萌…
萌…
もう呼んでもあの笑顔で返事してくれないんだよね
私はまだ現実を信じれない
私はまだどこかで萌が生きてる気がする…
「みんな、ほんとにありがとう、大好きだよ?
また…ゴホッゴホッ…来世で逢おうね?ゴホッ…
じゃあ、その日まで」
といって
小笠原は一番の笑顔で息を引き取った
小笠原…
俺は松下達の言葉は耳に入ってなかった
それほど俺にはショックだった
あんなに笑ってたのに…
小笠原は最期まで笑ってた
だから俺も最期まで笑った
小笠原は涙を一筋流していた
笑ったまま…
小笠原…
来年
海行くんだろ?
なんで小笠原なんだろうな?
小笠原はどんな気持ちで逝ったんだ?
怖かったよな?
哀しいよな?
苦しかったよな?
でも、小笠原の悪い癖
絶対表に出さない
だから余計不安だ
心配だ
俺達はちゃんと小笠原を支える事ができていたか?
ちゃんと小笠原が満足してたか?
俺達は全力を尽くしたつもりだ
小笠原…
暖かいものが頬を伝った
くそっ
泣かないって決めたのに
涙は自然とでてくるんだな
気持ちとは裏側にでてくるんだな
一度流れた涙は止まる事をしらない
俺は静かに涙を流す事しかできなかった
「奈菜ちゃん達
また、後日伝えるね」
「わかりました」
お葬式...か…
「では、失礼します」
俺の言葉で礼をして部屋をでた
俺の頭には小笠原の事しかない…
あれから数日...
お葬式も終わり
みんな大分落ち着いた頃
♪♪♪♪
ん?俺か
『もしもし?』
奈菜か
「もしもし、どうした?」
『あのね、萌ママからちょっと見せたい物があるから今から萌ん家きてだって!』
見せたい物?
なんだろな
「わかった、今から行く」
『遊羅には連絡しとくから』
「おぅ」
と言って
電話を切ってすぐ小笠原ん家に向かった
「みんな来てくれてありがとう
萌の部屋を片付けてたらこれとこれが出て来たの」
といい
日記帳とプレゼントみたいなのを見してくれた
「これをあなた達向けだからあなた達に渡したかったの」
「ありがとうございます。」
「ええ、ここで見てていいわよ」
「はい」
なんなんだろ
見るのが少し怖い
奈菜が全部受け取って
リビングで日記帳をひらいた
《9月23日》
がんっていわれた
みんなにはいいたくないみんなが気を遣いそうだし笑顔が消えそうだから
___…
《9月30日》
今日は打ち上げをした
隼人と喧嘩しちゃった
自分の心に余裕がないのを隼人に八つ当たりしただけ…これから避けちゃいそう…
残りが限られてるのに...
あの時怒ったのはそういう事だったんだ
がんっていわれた時から毎日欠かさず日記帳に書いてたんだな
____…