ついに俺は、七尾さんとの約束を破ってしまった。だが、俺の心は何故かすっきりしていた。凪沙も、七尾さんも、何もすっきりしてなんかいないのに。
「どういう…ことですか…?」
「読んで字のごとく、だよ。凪沙の心の中には、千華の心も潜んでいる。そのことに…気づいてるんだろ?」
「ちょっと待って下さい!千華さんは、竜之亮さんの幼なじみなんですよね?私が竜之亮さんと会ったのって、高校に入ってからですけど…?」
「どういう…ことですか…?」
「読んで字のごとく、だよ。凪沙の心の中には、千華の心も潜んでいる。そのことに…気づいてるんだろ?」
「ちょっと待って下さい!千華さんは、竜之亮さんの幼なじみなんですよね?私が竜之亮さんと会ったのって、高校に入ってからですけど…?」