俺達が受けるのは、日本一、とはいかないまでも、なかなかの名門と言われている大京大学だ。何故そこを受けるのか、その深い理由は特になかった。ただ、俺達が今まで勉強してきた量を考えると、ここが1番いいところだったからだ。
「直木。」
試験会場に入ろうとすると、聞き覚えのある声に呼び止められた。